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2008/11/02

有限要素法などの構造解析利用

FEAなどの構造解析ソフトを利用する時、その出力データは信用できるのか、結構悩ましい問いかけです。材料力学の複雑な問題を有限要素法の構造解析ソフトで解くとほぼ一致した結果が出力されます。しかし、それでも構造解析の数値は信用できない、という話を現在でもよく聞きます。実際の実験設備では応力測定器とかひずみ測定器などいろいろありますが、これらの計測機器の出力データと解析ソフトによる解が異なりすぎるなどと言う人もいるようですが、それは論外でその話ではないのです。計測機器のデータは、普通、2次元的な変位で計測しているので、その場合、三次元的に立体的に演算する解析ソフトの数値と比較してはいけないのです。さて、それでも信頼性が今ひとつというのは、ソフトに拠る計算は極めて理想的な条件下で演算されていること。そして、実機は歪の伝達の流れなどを阻害する要因が随所に存在することなどで、理論との乖離は充分考慮する必要はあると思います。しかし、構造解析ソフトの最大の長所は、応力、歪み解析などの傾向が示されることにあります。手計算では予想できなかった個所に思いがけない高応力部を見つけたりするのは、構造計算ソフトの利用の最大の長所です。この意味ではもっと構造計算ソフト(有限要素法)を信頼してよいと思います。慣れてくると数値的にも信頼感も湧いてきます。

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